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相談前の状況

　ご相談者様は、成人してからご両親との関係が疎遠になり、長年交流のないまま生活されていました。お母様
が先にお亡くなりになっていたことは耳にしていたものの、その後お父様も亡くなられたとの連絡を知人から受
け、初めて相続の可能性が生じたことを知ったそうです。
　しかし、お父様の財産状況がまったくわからず、「借金があるらしい」といった不確かな情報もあったため、
ご自身に不利益が及ばないように相続放棄をしたいとのご相談に至りました。なお、長い間連絡を取っていなか
ったことから、お父様の本籍地や住所も不明な状態でした。

相談後の結果

　当事務所では、まずお父様の戸籍関係を調査し、本籍地および最後の住所地を特定しました。その上で、相続
放棄の申述先となる家庭裁判所を確定し、申立書類の作成および必要書類の収集を一括してサポートいたしまし
た。
　結果として、管轄の家庭裁判所にて無事に相続放棄の申述が受理され、相続放棄申述受理証明書の取得まで円
滑に完了しました。これにより、ご相談者様は亡父の負債等を引き継ぐことなく、安心して今後の生活を送るこ
とができるようになりました。

みたか相続遺言相談プラザからのコメント

　今回のように、長年交流のなかった親族が亡くなった場合、財産の内容が不明確なまま相続の問題が発生する
ことがあります。借金などの負債を含む可能性がある場合は、安易に相続の手続きを進めず、まずは相続放棄の
可否を専門家に相談することが大切です。
　また、相続放棄の手続きは「自己のために相続があったことを知った日から３か月以内」という期限があるた
め、早めの行動が重要です。戸籍や本籍地が不明な場合でも、専門家のサポートにより調査を行い、適切に手続
きを進めることが可能です。疎遠になっていた親族の相続であっても、不安を一人で抱え込まず、まずはご相談
いただくことで、最適な対応方法を一緒に検討することができます。

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