相続手続きで「固定資産評価証明書」が必要な理由と取得方法・有効期限の注意点
目次
相続手続きで突然必要になる「固定資産評価証明書」
親が亡くなって不動産の相続手続きを進めようとしたとき、「固定資産評価証明書を取得してください」と言われて戸惑う方は少なくありません。
聞き慣れない書類名に、どこで取得すればいいのか、何のために必要なのか、わからないまま窓口に向かう方も多いでしょう。
この記事で解決できること
この記事では、固定資産評価証明書がなぜ相続手続きで必要になるのか、どこでどのように取得すればよいのか、有効期限や注意点まで、三鷹市・武蔵野市など東京都内の実務に即して解説します。
相続登記や遺産分割協議をスムーズに進めるために、ぜひ最後までお読みください。
固定資産評価証明書とは?
固定資産評価証明書とは、市区町村が管理する不動産の評価額を証明する公的書類です。
土地や建物の所在地・地目・面積・評価額などが記載されています。
固定資産税の納税通知書との違い
毎年4月~6月頃に届く「固定資産税の納税通知書」にも評価額が記載されていますが、評価証明書を別途取得するよう求められるお手続きもございます。。
なお近年は相続登記において、必要事項を満たしていれば、固定資産税の納税通知書並びに同封されている課税明細書をもって進めることができるようになっております。
相続手続きで固定資産評価証明書が必要になる場面
■ 相続登記(不動産の名義変更)の申請
不動産の名義変更(相続登記)の手続きでは、法務局に登録免許税を納める必要があります。
登録免許税は固定資産評価額の0.4%で計算されるため、評価証明書の添付を求められます。
■ 遺産分割協議での財産評価
遺産分割協議書の作り方でも、不動産をどう分けるか決めるために評価額が必要になります。
特に代償分割(不動産を相続する人が他の相続人に金銭を支払う方法)では、正確な評価額の把握が不可欠です。
■ 相続税の申告
相続税の仕組みと申告では、路線価などで評価しますが、固定資産評価額も参考資料として使われます。
相続税申告は被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。
固定資産評価証明書の取得方法
取得できる場所
固定資産評価証明書は、不動産が所在する市区町村の役所で取得します。なお東京23区の場合は都税事務所(23区内であればどちらでも取得可能です。)にて取得します。
- 三鷹市の不動産 → 三鷹市役所
- 武蔵野市の不動産 → 武蔵野市役所
- 調布市の不動産 → 調布市役所
- 杉並区の不動産 → 杉並区の都税事務所を含む、東京23区の都税事務所
💡 不動産が複数の市区町村にまたがる場合は、それぞれの自治体で取得が必要です。
誰が取得できるか
原則として、以下の方が取得できます。
- 所有者本人
- 相続人(被相続人が亡くなった後)
- 委任を受けた代理人(委任状が必要)
相続人であることを証明する書類(被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本など)が必要になります。
必要な持ち物
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 被相続人の死亡が記載された戸籍謄本
- 相続人であることがわかる戸籍謄本
- 手数料(1物件あたり300円程度、自治体により異なる)
郵送請求も可能
遠方に不動産がある場合は、郵送で請求することもできます。
各自治体のホームページで申請書をダウンロードし、必要書類と定額小為替を同封して送付します。
年度と有効期限に注意
評価額は毎年4月1日に更新される
固定資産評価額は毎年4月1日に新年度の評価額に切り替わります。
3月に取得した証明書と4月に取得した証明書では年度が異なることがあります。
相続登記で使う証明書の年度
法務局に相続登記を申請する際は、登記申請する年度の評価証明書が必要です。
たとえば2026年7月に登記申請する場合は、令和8年度の評価証明書を提出します。
⚠ 前年度の証明書では受け付けてもらえないため、取得時期には注意が必要です。
よくある失敗例と対策
【失敗例1】前年度の証明書を使ってしまった
3月中に取得した証明書を使って4月に登記申請しようとしたところ、年度が古いため却下されたケースです。
対策: 登記申請直前の年度の証明書を取得しましょう。
【失敗例2】名寄帳(なよせちょう)を証明書と勘違いした
名寄帳は所有する不動産の一覧ですが、非課税の不動産の記載が無い場合もあります。
対策: 窓口では必ず「固定資産評価証明書」と明示して請求してください。
【失敗例3】不動産の所在地が間違っていた
住居表示と地番が異なるため、正しい不動産が記載されていなかったケースです。
対策: 戸籍収集についてと同様に、権利証や登記事項証明書で地番を確認してから請求しましょう。
専門家に依頼すべきケース
以下のような場合は、司法書士など専門家に依頼することをおすすめします。
- 不動産が複数の市区町村にまたがっている
- 仕事や遠方居住で役所に行く時間がない
- 地番がわからず、どの不動産を請求すればよいかわからない
- 遺産分割協議の注意点を含めて総合的にサポートしてほしい
- 相続登記の期限が迫っており、早急に手続きを進めたい
💡 相続手続き丸ごとサポートでは、評価証明書の取得から相続登記まで一括して代行いたします。
みたか相続遺言相談プラザへのご相談
みたか相続遺言相談プラザでは、固定資産評価証明書の取得代行から相続登記、遺産分割協議書の作成まで、相続手続き全般をサポートしています。
三鷹市・武蔵野市を中心に累計3,210件超の相続相談実績があり、初回相談は無料です。
東京法務局府中支局での登記手続きにも精通しており、安心してお任せいただけます。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 固定資産評価証明書と登記事項証明書の違いは?
登記事項証明書は法務局が発行する不動産の所有者や権利関係を証明する書類で、評価証明書は市区町村が発行する評価額を証明する書類です。
相続登記には両方が必要になることが一般的です。
Q2. 評価証明書は相続人全員分必要ですか?
いいえ、評価証明書自体は1通あれば足ります。
ただし遺産分割協議で各相続人が手元に保管したい場合は、必要な通数を取得しておくとよいでしょう。
Q3. 固定資産税が非課税の不動産でも評価証明書は取得できますか?
はい、取得できます。
私道や墓地など非課税の不動産でも、評価額が記載された証明書が発行されます。(なお、評価額が無い不動産もあるため、その場合は若干特殊な算定をする形となります。)
Q4. 評価証明書の取得を司法書士に依頼できますか?
はい、可能です。
委任状をいただければ、司法書士が代理で取得することができます。
Q5. 三鷹市の不動産の評価証明書はどこで取得できますか?
三鷹市役所の資産税課で取得できます。
なお、登記申請は東京法務局府中支局の管轄になりますので、ご注意ください。
※ 本記事の内容は2026年2月時点の法令に基づいています。最新の手続きについては司法書士にご確認ください。
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この記事の執筆者
- イージス&パートナーズ司法書士法人 代表 安井大樹
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保有資格 司法書士、行政書士 専門分野 相続全般 経歴 平成14年(2002年)司法書士資格取得し、相続を専門として業界20年以上の豊富な経験と知識を持ち合わせる。
2017年6月 著書『ひとりでできる 実家の相続登記』を出版
2022年12月9日発売のPRESIDENT【2022.12.30号】に『2024年義務化 「相続登記」を自分で済ませるレッスン』が掲載
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